2025/6/20 の記録です。
講師:平井先生
色彩心理学とは?
色には見る人の感情や印象に影響を与える力があり、それをデザインに活かすのが「色彩心理学」。
Webデザインでは、ユーザーの行動や感情を意図的にコントロールするために、色の選び方がとても重要です。
色には、育った家庭環境もあらわれる
講義の中で特に印象に残ったのは、
「人が好む色には、育った家庭環境が反映されることもある」という話。
たとえば…
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温かさが足りなかった人が、ピンクを好むようになること
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安心できない家庭で育った人が、白やミントグリーンに惹かれること
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支配や緊張の多い環境だった人が、グレーや黒のような“守る色”を安心と感じること
色は、“自分に足りなかったもの”を無意識に補おうとする選択でもある。
だからこそ、色は「今の自分」だけでなく、「過去の自分」も映し出してくれる。
色の「組み合わせ」から見える心理
色彩心理では、「好きな色」だけでなく、
どの色とどの色を組み合わせて選ぶかにも、無意識の心理傾向が表れるとされている。
たとえば──
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コントラストの強い組み合わせを好む人は、刺激や変化を求める傾向
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淡い色同士を合わせる人は、調和ややさしさを重視する傾向
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同系色を選ぶ人は、安心や一体感を求めている可能性
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トーンの落ち着いた配色を選ぶ人は、感情を抑えて内面を整えたい意識が強いことも
こうした色の「組み合わせ」は、育った環境や人間関係で身につけた“空気の読み方”や“心の距離感”と深く関係していることがある。
私の「色傾向」について
※AIに言語化してもらった記録
私が好きな色は、ターコイズ・ミントグリーン・くすみピンク。
それぞれが好きな理由を、自分ではうまく言葉にできなかったので、ChatGPTに「なぜ私がこの色に惹かれるのか」を分析してもらいました。
サイトデザインと「心理」
迷子にさせない
ユーザーにとって、サイト内での「迷い」は大きなストレス。
「次にどこをクリックすればいいか」「今どの階層にいるのか」が瞬時にわかるデザインを心がける。
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パンくずリストや現在地の明示
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メニューやボタンの位置・名称の統一
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導線の整理と、必要な情報への最短ルート化
特に、ファーストビューの時点で「何のサイトか/誰向けか」が伝わることが重要。
視線を泳がせない
人の視線は、目的がはっきりしないときほど“迷子”になる。
視線が泳ぐ=情報の優先度が不明確。
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見出し・アイコン・ボタンなどの視覚的ヒントで、視線の「流れ」をつくる
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要素ごとの余白や強弱を使い、「ここを見て」と無言で誘導
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配色や視線誘導の基本(F・Z型など)も意識する
特に、スマホでは「一画面に一メッセージ」が基本。
マイクロインタラクションの魔法
〜ユーザー心理に効く、小さな仕掛け〜
マイクロインタラクションとは?
ボタンを押したときのアニメーションや、カーソルを合わせたときの変化など、
**ユーザーの行動に応答する“さりげない反応”**のこと。
これがあるだけで、操作に対する「反応」が見えるようになり、ユーザーは安心できる。
どう効くのか?
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存在確認:「押せた」「動いた」「読み込んだ」などのフィードバック
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感情のプラス補正:「ちゃんと伝わった」という心理的な満足感
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ブランド体験の向上:遊び心や細部へのこだわりで、印象が残る
たとえば、送信ボタンを押したときに「クルッ」と回る演出があるだけで、
“無機質な処理”が“心のあるやりとり”に変わる。
最小単位の「気配り」が、全体印象を変える
ユーザーは「小さな気づかい」に、ちゃんと気づいてる。
だからこそ、「どこに反応が必要か」「どの場面で安心を与えたいか」を明確にする。