2025/5/22 「ポートフォリオ作成基礎④【オンライン】」の記録です。
講師:田中先生
デザイン費用とは「価値」に対する対価
デザイン費用には明確な「定価」があるわけではなく、その多くがデザイナーの技術力・対応力・提案力に対する報酬として決まります。
商品や食材のような「原価」が発生しないことが多いため、デザイン=人的価値そのものといえるのです。
「費用」と「経費」の違いとは?
費用とは、会社が経済活動に伴って支出するすべてのコストのこと。
その中でも、「業務上の必要経費であり、売上に直結する支出」が経費と呼ばれます。
代表的な費用項目:
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人件費
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消耗品費
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通信費
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広告宣伝費
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旅費交通費
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研究開発費 など
デザイン費用の相場と実態
デザイン費は業務内容や制作物によって幅があります。
たとえば…
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名刺:〜1万円
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ロゴ:2.5〜8.5万円
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キャラクター:3〜5万円
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修正費:元の費用の20〜40%ほどが相場
このように「どんな目的の、どんな規模の制作物なのか」によって費用は変動します。
クライアントに「選ばれるデザイナー」とは?
デザイン費とは、「あなたに依頼する価値がある」と思われた時に生まれる対価です。
そのためには、以下のような視点を持つことが求められます。
▽ 想像できる人材であること:
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どんなロゴを求めているのか?
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誰がロゴを見るのか?
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ロゴを見てどう感じてほしいのか?
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使用場面や期間、期待される効果とは?
「わたしは」「あなたは」の主語で考えてみよう
講義では、同じ問いでも主語を変えることで視点の変化が生まれることを紹介しました。
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「わたしは、このロゴをどう見せたいのか?」
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「あなたは、このロゴでどう感じてほしいのか?」
このように、自分の考え→相手視点での想像へと広げていくことで、提案やコミュニケーションの質が格段に上がります。
デザインに必要な3つの視点
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目的をしっかり持つ
→ なぜこのデザインが必要なのかを常に意識する -
生産性を意識する
→ 無駄なく進めるための業務設計力 -
利益に結びつける
→ クライアントの成果にどう貢献するかまで考える
提案できる人が“仕事になる”人
たとえば「ロゴ制作依頼」があった場合、ただ作るのではなく、
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クライアントの目的や状況をヒアリングし、
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使用場面・期待される効果・見せたい印象を考え、
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そのうえで提案することが求められます。
「作業者」ではなく「提案者」になれるかどうかが、選ばれるかどうかの分かれ目です。
まとめ:まずは“自分の考え”から、そして“相手の視点”へ
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自分はどう思うか?
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相手は何を求めているのか?
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それがどう利益につながるのか?
この一連の流れをもって、ようやく**「価値のあるデザイン」**が生まれます。
これから制作を重ねていく中で、こうしたマーケティング思考を自然に取り入れられるデザイナーを目指しましょう!