2025/4/18 「デザイン概論②【オンライン】」の記録です。
講師:小谷先生
インバウンドデザインとは?
2024年10月現在、訪日外国人観光客(インバウンド)への対応は、多くの業種で重要なテーマとなっています。
特にインバウンドデザインに関わるデザイナーにとって、異文化理解と多言語対応は、避けて通れない要素です。
インバウンドの基本
インバウンドとは?
「インバウンド(Inbound)」とは「外から中へ入ってくる」という意味で、観光業界では外国人が日本を訪れることを指します。
背景と影響
- 円安やビザ緩和、日本食やアニメなど文化への関心の高まりが要因
- 観光業に限らず、小売・飲食・交通・宿泊など多くの産業に波及
- 混雑やマナー問題などの課題も存在
つまり、お金が集まるから!! (そこに向けて、企業が仕事を向けていく)
デザイナーが意識すべきこと
文化理解と多様性への配慮
- 宗教・禁忌・価値観・ジェスチャーなど、各国の文化的背景に配慮
- 美的感覚の違い(シンプル好き/派手好み)を考慮する
情報発信の工夫
- 訪日外国人は事前にSNSやWebで情報収集する傾向が強い
- 視覚的な表現(写真やイラスト)で直感的に伝える
インバウンドデザインの具体例
分野 | 具体例 |
---|---|
観光案内サイン | 多言語対応、視認性、地域の特色 |
ウェブサイト | 多言語化、SEO、スマホ対応、アクセシビリティ |
パッケージ | 外国人にわかりやすく、日本らしさを表現 |
店舗デザイン | 多言語メニュー、日本の雰囲気を演出 |
デザイン時に意識したい3つの視点
1. 日本の魅力を伝える
着物、茶道、書道、四季、日本食など、外国人にとって魅力的な要素を取り入れましょう。
2. 多文化へのリスペクト
日本らしさの押し売りではなく、相手の文化への理解を大切にします。
3. シンプルかつ直感的に
情報を詰め込みすぎず、シンプルで誰にでも伝わるデザインを意識しましょう。
多言語対応に使えるツール一覧
ウェブサイト用
ツール名 | 特徴 |
---|---|
WOVN.io | 高品質な翻訳とSEO対応 |
Google翻訳 | 無料・手軽に使えるが精度に注意 |
Microsoft Translator | Officeとの連携がスムーズ |
Ameba Ownd | 初心者向け、ブログ作成と多言語化が簡単 |
アプリ用
ツール名 | 特徴 |
---|---|
Localazy | アプリ特化の多言語化プラットフォーム |
OneSky | 翻訳メモリ搭載、ゲームやWebにも対応 |
印刷物用
- 翻訳会社:専門性の高い文章やマーケ資料に最適
- DTPサービス:翻訳後のレイアウト調整・印刷対応
その他のツール
- 翻訳メモリツール:過去の翻訳を活かして効率化
- 用語集作成ツール:専門用語の表記ブレを防ぐ
- 機械学習翻訳:AIによる自然な言い回しの翻訳
ツール選定のポイント
- 予算:無料〜有料まで幅広い
- 翻訳品質:ニュアンスや専門用語の対応
- 操作性:初心者にも扱いやすいか
- 対応言語:ターゲットの言語があるか
- 連携機能:他ツールと組み合わせて使えるか
最後に:あなたの経験が活かせる分野
海外旅行、海外ドラマ、スポーツ、アニメ、ゲーム、K-POP…。
あなたが触れてきた海外文化のすべてが、インバウンドデザインのセンスに活かされるかもしれません。
これからの作品づくりや就職活動に、「インバウンド」という視点もぜひ加えてみてください!
PCスペックについて(2024年10月現在)
お仕事で使うパソコンについて、基本的な知識を紹介します。
詳しくない方は基礎知識として、詳しい方は購入時の目安としてお役立てください。
パソコンは支給されるもの?
企業に就職した場合、パソコンは会社から支給されるのが一般的です。
個人のパソコンを業務に使うことは禁止されていることが多く、社内利用に限定されます。
業務内容によっては支給ではなく「使用許可」されるケースもあります。
PCスペックの4つのポイント
1. CPU(中央処理装置)
コンピューターの「頭脳」。あらゆる処理を行う最重要パーツです。
- 演算処理・制御・命令実行を担当
- Windows:Core i3/i5/i7、Mac:M1/M2チップなど
性能要素 | 説明 |
---|---|
クロック数 | 1秒間に何回動作するか |
コア数 | 同時に処理できる単位数 |
スレッド数 | 並列処理能力 |
キャッシュ | 高速アクセス用のメモリ |
選ぶときは、用途・予算・将来性を考慮しましょう。
2. メモリ(RAM)
作業中のデータを一時的に保存する「作業台」。
容量が多いほど同時に多くのアプリを動かせます。
- 容量:8GB〜16GBが主流
- 種類:DRAM(一般的)、SRAM(キャッシュ用)
メモリ不足になるとパソコンが遅くなったり、フリーズの原因になります。
3. ストレージ(HDD / SSD)
データを長期保存する装置です。HDDよりSSDのほうが高速・静音・耐久性◎。
種類 | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
HDD | 大容量・安価だが遅い/衝撃に弱い | 写真・動画・音楽など大量保存に |
SSD | 高速・静音・耐久性が高い | OSやアプリのインストールに |
容量・速度・予算に合わせて選びましょう。
4. GPU(グラフィック処理装置)
画像や映像の処理を担当。ゲームや動画編集、3D、AI用途には重要なパーツです。
- 高性能GPU:ゲーミングPCやクリエイター向けPCに必須
- CPUとの違い:GPUは映像処理に特化
用途 | GPUが必要な理由 |
---|---|
ゲーム | 高画質で滑らかな動作に必要 |
動画編集 | 4Kなど高解像度動画を処理 |
3Dモデリング | 複雑なモデルを表示・レンダリング |
AI | 大量データ処理や学習 |
最後に
- パソコンは決して安くはない買い物です。
- 企業もできるだけ長く使いたいと考えています。
- 無理に今買う必要はありませんが、将来の自分の仕事に合ったPCを選べるように、知識をつけておくことが大切です。
そしてなにより、PCはあなたの商売道具!
知識を持って選び、仕事に役立てましょう!